こんにちは。摂津市会議員団です。

[2022.9.28] -[議会報告]

市民課窓口業務、学童保育運営事業の委託契約の更新に反対ーー2022年第3回定例会

 2022年議案第39号一般会計補正予算案(第5号)に対し、増永わき議員が議員団を代表して反対討論を行いました。

 反対討論大要は以下の通りです。


 日本共産党議員団を代表して議案第39号一般会計補正予算案(第5号)に対し、反対の立場から討論を行います。

  本補正予算案には、窓口業務管理事業、学童保育事業の債務負担行為が盛り込まれました。

 まず、窓口業務管理事業の債務負担行為についてです。

 市民課窓口の住民票交付などを、現在は富士フィルムシステムサービス株式会社(旧社名 富士ゼロックスシステムサービス株式会社)に業務委託していますが、今年度末の契約終了に伴い、業者選定により新たに5年間委託事業を行うため、その事業費の上限を3億3,700万円とするものです。

 前回2017年の補正では1億8,356万円でしたが、その2倍近い金額が計上されています。金額上昇の理由として、最低賃金のアップや働き方改革による人件費の上昇、コロナ対策やハラスメント対策費の必要性などが言われましたが、それだけで2倍近くにはなりません。最大の理由は企業の利益確保です。企業の利益、株主配当などのために税金が注ぎ込まれることに市民の納得が得られるでしょうか。そもそも、市民課窓口の業務委託は人員削減・経費節約を名目として行われたもので、委託開始当初2014年度の決算では、8名削減・年間700万円の効果と言われていました。今回の補正では、5年分で約1億5,000万円、1年当たり3,000万円の上昇額となり、経費は削減どころか、大幅に膨張し、民間委託の意義がなくなります。市民課窓口は災害時に重要になる部署であることは近年の連続した大災害で明らかになりましたが、民間委託では災害時に契約が解除されることもあり得ます。業務を継続させるためには直営であることが必要です。経費が膨れ上がり、災害時にはあてにできない窓口業務の民間委託をやめ、直営に戻すことを強く求めます。

 

 次に、学童保育事業の民間委託に関わる債務負担行為についてです。

 3億7,928万円の内訳として、新たに2023年度から土曜日の毎週開所や2024年度から4年生の受け入れを鳥飼4小学校区から段階的に行っていくことが説明され、それらの前向きな動きについては歓迎するものです。

 一方で、民間委託導入後のこの3年間について事業の評価がどのようになされてきたかについては疑問です。ちょうどコロナ禍の3年と重なる中、市の担当者も事業者も多大な努力をされてきたことは理解していますし、直接現場で子どもたちの対応にあたられた指導者のみなさんの苦労に敬意も感じています。しかし、3年経ってあらためてプロポーザルでの公募が行われ、事業者が変わるとなれば今度は民間から民間への引き継ぎになる。こうした細切れの契約は「学童保育の運営指針」に記されている、子ども、保護者、学校、地域との関係を重視し、安定性、継続性が求められると言った点で不安がぬぐえませんし、加えて指導員不足の解消になり得ないことは明らかです。

 以前から求めてきたように、より一層のサービス向上を含めて市が責任をもって全学童保育室の運営を公設公営を基本に取り組むよう求め、反対討論とします。