こんにちは。摂津市会議員団です。

[2021.5.15] -[議会報告]

事務執行適正化第三者委員会の調査結果を受け止め、全容解明・再発防止に自浄作用を求める/百条委員会設置決議には反対ーー2021年第1回臨時会

 この臨時議会に維新の会と改革クラブの議員4名が、住民税の誤還付、マイナンバーカード紛失、職員親睦会費紛失など摂津市役所内で相次いだ不適切な事務処理・不祥事のなかで明らかにされた組織的隠蔽やパワハラ疑惑などを調査する百条委員会の設置を求める決議案を提案しました。

 日本共産党議員団は、これらの問題を調査した第三者委員会答申内容の認定、全容解明や再発防止を求める申し入れを市長に行ってきましたが、この決議案に対する討論であらためて、この間、摂津市が議会に行ってきた不十分かつ歪められた報告に対する謝罪と説明を求めつつ、全容解明、再発防止を求めました。

 とりわけ、第三者委員会の再発防止に向けた提言で示された「組織風土の問題」は、職員削減、非正規化、外部委託、人事評価などこれまでの人事政策にまで掘り下げた全庁的な議論と市民の信頼を取戻す認識を共有するなど組織て自浄作用を発揮することが決定的に重要です。

 罰則規定のある強力な権限の行使を可能とする百条委員会の設置決議(維新の会と改革クラブ)には反対しました。 

 安藤議員がおこなった反対討論の大要は以下の通りです。

 日本共産党議員団を代表し、議会議案第3号、行政組織における不適切な事務執行等の調査に関する決議に対し反対討論を行います。 本議案は、この間の摂津市の事務ミス、不祥事をうけて市長が委嘱した事務執行適正化第三者委員会の最終報告をうけ、マイナンバーカード紛失事案に係る組織的隠蔽体質とパワハラ疑惑、市民税誤還付にかかる組織的隠蔽体質に関することについて調査する百条委員会の設置等を行うものです。 第三者委員会の3月30日最終報告は、不適切な事務手続きや不祥事が起きた原因分析、課題や対策を明らかにしつつ、これらの事案発覚後の市の対応について、市役所組織内にはびこる事なかれ主義や隠蔽体質を厳しく指摘しました。また、調査経過を示す資料から、われわれ議会には伏せられていた事実経過や問題も示されました。 日本共産党議員団は、4月27日、市長に対し、『市民の信頼を取り戻し、職員が全体の奉仕者として生き生きと働ける職場環境をつくることについて』、申し入れを行いましたが、議会としても、これから、第三者委員会の報告で明らかになった不適切な事務処理、隠蔽工作等の全容解明と再発防止策を実行させることが重要だと考えます。 同時に、この問題は、「事なかれ主義」「隠蔽体質」などの組織風土、上司と部下、正規と非正規のコミュニケーション不足などの職場環境問題が指摘されており、職員定数管理や配置など人事政策にまで踏み込みんだ市役所全体での率直な議論と組織の自浄作用なくしては抜本的な解決はありません。 提起された百条委員会は、議会のチェック機能をはたす『伝家の宝刀』とも言われます。議会の強力な権限のもとで職員等の調査を行っていくことで、職員間のあらたな軋轢や相互不信がうまれ、本来の目的を果たす上で大きな障害となりかねません。 最後に、市長、副市長に一言申しあげます。 第三者委員会の最終報告が出てから1ヶ月以上が経過しました。先ほども述べましたが、この報告で明らかになった内容を踏まえると、議会に対し極めて不十分かつ歪められた説明であったと認識しています。答申をうけた摂津市はこの調査結果報告を全て受け入れたのか、あらたに明らかになった問題や処分のあり方はどうかなど何の説明もありません。マイナンバーカード紛失については、再発行の手続きで故意の虚偽報告をおこなっていたことなど特定個人情報を扱う機関としてあるまじき対応がされていました。これは、あきらかに市民と議会を軽視する事なかれ主義、隠蔽体質を表しています。 今後、マニュアル作成などプロジェクトチームが立ち上がるとのことですが、その前に、まず第三者委員会報告の事実認定、議会に対する誠意ある謝罪と説明をおこなうことを強く求めておきます。 最後に、日本共産党議員団は、コロナを封じ込め、市民のいのちと暮らしを守るために職員一丸となって頑張る市役所をつくるために全力をつくすことを表明し討論とします。